2022.08.29 妊活漢方 周期調節法
妊娠を希望するご夫婦様、妊活中の方、不妊治療中の方への記事です。
妊娠するためには、奥様とご主人様の両方が、妊娠しやすいお体になるようにととのえていくことが大事です。
これは女性側の話になりますが、中国の漢方の使い方に、周期調節法という方法があるんですよ。
女性の月経周期にあわせて、飲む漢方を変えていく、とてもきめ細かな方法です。
おおまかに言うと、月経周期は約1か月なのですが、それを4つに分けて考えます。
月経期
卵胞期
排卵期
黄体期
まずは月経期。
妊娠しなかった周期の内膜は、せっかく厚くしていたけど使われなかった内膜です。長くは置いておけません。赤ちゃんはフレッシュな内膜しかお好みじゃないので、いったん剥がして次に備えます。剥がしたものが、月経血として身体の外に排出されます。
月経期は子宮内膜をきれいにお掃除できる唯一のチャンスです。
主に血液の流れを助ける漢方で、月経血がスムースに排出されるのを助けます。
次に卵胞期。
卵胞がどんどん大きくなって成長していく時期。
卵巣の中で何十年も眠っていた卵が、ある日ホルモンの呼びかけによって目覚め、数か月をかけて徐々に準備。そしてついに、この卵胞期で大きく成長を遂げるのです。
それに伴い、子宮内膜もどんどん厚みを増していきます。
主に「陰」を補う漢方や「血」を増やす漢方で、卵胞の成長発育を促し、内膜の増加を助けます。
次は排卵期。
じゅうぶんに発育し大きくなった卵胞は、今にもはじけそうです。
子宮のほうでも内膜が厚くなっています。
この時期だけは、いつもとは違う白っぽい粘りのあるおりものが出ます。これは、「精子を受け入れてもいいよ」と体が許可を出しているのです。この許可が出るのは、排卵期だけです。
性交があると、精子はそのおりものを通り抜け、いっしょうけんめい泳いで卵管の先まで行って卵の到着を待ちます。
卵胞はいっぱいいっぱいになり、はじけて卵を卵巣の外に放出します。体の中に卵を産むのです。
それを卵管采(卵管の先っぽ)が手のひらでキャッチするように拾いにいきます。
この時期は排卵を促す漢方を使います。
最後に黄体期。
待っていた精子と、キャッチされた卵が出会って受精すると、数日間かけて分裂を繰り返しながら、卵管の中を運ばれて子宮に到達します。
それまでに、赤ちゃんのお部屋になる子宮の温度をととのえて、厚くなった内膜をさらにふんわり心地よい状態にしておかなければなりません。
受精卵は、快適になった子宮に到達すると、居心地の良い場所を見つけてそこにもぐりこみます。
この時期の漢方は、主に「陽」を補うことにより、赤ちゃんが居心地の良い環境を作り、着床しやすさや栄養をお手伝いします。
この周期調節法はすばらしい療法であり、私自身も勉強会に参加したり、中医学の先生から教わったりして、二十年以上勉強し続けています。
当店でもこの方法で漢方を飲んでいただき、お身体が徐々にととのわれ、赤ちゃんを授かられたご夫婦様を見てきました。
ただしこの飲み方は、ある程度月経周期がきちんとしていて、低温期と高温期の区別できる方が使える方法です。いつ生理が来るのかわからない方や、基礎体温が二相に分かれていない方は、まずは周期を作るための漢方から始めていかれるとよいでしょう。
今あなたがどんな状態なのか、いっしょに考えましょう。
ご予約の上、ご相談においで下さいね。
鳥取県米子市
遠藤全快堂薬局
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