2022.02.17 しつこくて痒い皮膚炎に思うこと
なかなか良くならない皮膚症状や痒みでお悩みの方は多いと思います。
皮膚科に行かれて塗り薬や飲み薬で一件落着されればそれでよいのですが、少し良くなっても時間がたつとまた悪くなる、しつこい皮膚の痒み。一進一退で長期間治療をされているかもしれませんね。
慢性的な赤みや痒みは、
もともと乾燥しやすい、バリアがしっかりしていて外部環境からしっかりと守られる強い皮膚ではない、デリケートな皮膚をお持ちの方に
何かしらの要因がきっかけとなって、または何かしらの皮膚によくない習慣によってダメージが蓄積していって、またはその両方によって、皮膚の平安が長期にわたって乱されている状態です。
外部からの刺激がきっかけとなることもありますし、皮膚の内側にある何かしらの毒素(本当の毒物という意味ではなく、アレルギー物質や、代謝しきれなかった老廃物など。体には不都合なもの)かもしれません。 それらを追い出すために、身体はいっしょうけんめい反応しようとします。
体内でアラートが鳴り、免疫システムが発動され、皮膚患部に血液が集まり、赤くなったり熱を持ったりします。
身体は、「その部分で何かが起こっているよ」と伝えるために、かゆみを作って知らせています。
→ 痒みを感じてムズムズ!! → ひっかく。
掻くことで皮膚表面が荒れる。掻いて血が出ることもあります。血が出なくても、目に見えないような小さい傷がついていたり、つるんとした皮膚表面はざらざらに荒れてしまう。
→ 表面が荒れてくると皮膚のバリアが低下します。
→ ほんの少しの何かのことが皮膚の内側に伝わってしまう。
→ 痒みを感じてひっかく。皮膚が荒れる。
繰り返し掻いていると、痒みを感じる神経が広範囲にのびてくるので、さらに小さなきっかけでも痒みを感じるようになり、とても過敏な状態に。
→ ひっかく。
→ それがまた皮膚のバリアを低下させ、痒みを起こす。
こうして悪循環となり、しつこい痒みの皮膚症状になってしまいます。
でもね、そんなしつこい皮膚炎の方にも、漢方をおすすめしたいんです。
この悪循環をバチコーン!と断ち切るスーパーショットがあればよいのですが、そんなウルトラC的なものを探す旅には出ないでほしいんですよね。
皮膚を悪くさせてる原因はひとつだけではないですから。
持って生まれた体質(皮膚が弱い。バリアが弱くなりやすいこと)を受け入れて、皮膚に良い漢方を飲みながら、皮膚に良い生活をするという、努力を続ける。
これをおすすめしたいです。多角的にやっていく必要があります。
「完璧にやりとげる」ではなく、あくまで「努力を続ける」でいいんです。
なぜならしつこい皮膚症状は、短期集中型でなく、わりと長くかかりますから。
でも途中で、努力を続けることが、時にはたいぎくなることがあるかもしれません。
「漢方飲み忘れたー」「ビール飲んでしまったー」「ポテチが過ぎたー」
こんな日があってもいいんです!! (私もポテチは好きです。)
完璧にやり続けることができたら、それは人間ではなく「ネ申」です。
私たちは人間ですから、歩き続けて疲れたら、時には道端のベンチに腰かけて、ほっと一休みしましょう。
そして緊張が解けて、ライフが回復したらまた歩き出せばいいんです。
何かに向けて、努力を続けるということ、それこそが大切なことだと思います。
努力を続けていけば、ある時ふりかえってみたら、「あれ?こんな所まで来てる♡」て、なります。
皮膚が持っている新陳代謝の力を発揮させてあげれば、傷は次第に治っていき、皮膚はなめらかになってくるのです。
しつこい皮膚炎を本当に良くするためには長い時間がかかります。
一人ではどんな強いハートの持ち主でもくじけそうになる瞬間もあるでしょう。
でもあきらめないでほしいのです。
私たちは応援しています。
漢方と生活養生を続けていかれたら、きっと楽になられると思います。
痒くてつらい皮膚の症状にお困りのかた、どうぞご相談ください。
鳥取県米子市日野町 遠藤全快堂薬局