2023.09.30 身体が強い子、弱い子
子供さんは熱を出したり、風邪をひいたり、パッと病んで数日で治る急性の病気が多いです。
その一方で、そういうカラッとすぐに治るものではなく、じんわりと何となく、長く気になるようなお悩みもあります。
大人から見て、「この子は身体が強い方じゃないなぁ。なんとかしてやりたいなぁ。」と思われるようなお悩みです。
もともとの身体が強いとか弱いとか、スタミナとか、病に対する抵抗力や回復力とか、根本的な体力などを、五行学説では「腎」という所がつかさどっている、と考えます。
腎の力が弱くなっている状態を「腎虚(じんきょ)」と言います。
西洋医学の「腎臓病」と、漢方の「腎虚」は別物なので、混同しないでくださいね。
「体が強くないなぁ、何とかしてやりたいなぁ」と思われるお子様というのは、この腎の力が弱い状態「腎虚」なのかもしれません。
腎虚は、大人だけにある現象なのではなく、子供さんでもあります。
そして腎虚は病院で調べてもらって、たとえば血液検査の数値でこの値が低いとか高いとか、画像として写真にうつる検査で明らかになることではありません。
◎風邪をひきやすい。ひくと治りにくい。長引く。
◎幼稚園・保育園・学校を休むことが多い。
◎髪の毛の生え方が密生してない。
◎髪にツヤがない。髪が細くコシが弱い。
◎目の下にクマがある。
◎骨格がガッチリしていない感じ。
◎骨折しやすい。
◎食べ方が少ない。
◎長歩きすると足が痛くなったり、疲れが出る。
◎虫歯が多い。
◎汗をじわっとかいている。
◎皮膚のツヤがなく乾燥、かさかさしている。
◎外で体を動かすよりも、室内でじっとしている遊びの方が好き。
◎おねしょやおもらしをすることがある。
◎年齢に相応な成長・発達かどうかが気になる。
◎ぜんそく、アトピー、腎臓病、耳の疾患などがある。
など
当てはまる項目は多いですか?少ないですか?
多いからと言って、嘆く必要はありません。
植物でも、弱弱しい株はありますが、ほどよくお水をあげて、ほどよく日光に当て、ほどよく栄養をあげて、突き放すことなく、けれども構いすぎることもなく、大切に育んでいけば、本来の力を発揮し成長してくれて、いつの間にか ほかの株と見分けがつかなくなり、たくましく育ってくれていたりします。
腎虚があっても、それを補う漢方を取り入れていかれると、成長に従って次第に丈夫になっていかれることと思います。
こういうことができるのって、漢方ならではですよね。
漢方ってすごいなぁと思います。