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2024.01.05 2024年 今年もよろしくお願いします。

あけましておめでとうございます。

2024年 令和6年が始まりました。

旧年中は、遠藤全快堂薬局をかわいがっていただき、おすすめする漢方薬や健康茶をお飲みいただき、またおすすめするスキンケアをお使いいただきまして、誠にありがとうございます。

皆さまが仲良くして頼ってくださるおかげで、私たちは生活の糧を得るだけでなく、心の支えを得ております。本当にありがとうございます。

さて、以前ブログで毎年書いていた、「今年の一番処方」。

新年最初に携わらせていただいた漢方処方を、私なりに解説します。今はネット時代で、それ用の書籍を調べたりしなくても、わからないことは何でも簡単に検索できます。だから漢方の処方解説なんかも、ググればすぐにわかります。けれど実際に使ってる人の感想とか意見を混ぜ込むと、なんだか楽しいというか、いきいきしてきませんか?これからの時代、教科書どおりも良いけれど、何事もひとくせふたくせあるのが個人的には好きです。

というわけで、2024年、今年の一番処方は・・・

当帰四逆加呉茱茰生姜湯 でした。

長めのお名前がついていますが、読み方は「とうき・しぎゃく・か・ごしゅゆ・しょうきょう・とう」です。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯の効能又は効果は、「体力中等度以下で、手足の冷えを感じ、下肢の冷えが強く、下肢又は下腹部が痛くなりやすいものの次の諸症:冷え症、しもやけ、頭痛、下痢、月経痛」

全部で9種類の生薬から構成された処方です。

女性の体をサポートする処方によく使われる、当帰・芍薬・桂皮(シナモン)・大棗(なつめ)などもしっかり入っています。けれども女性専用の処方というわけではなく、冷えタイプの男性にもお飲みいただけます。

長い処方名の意味は、当帰四逆湯(とうきしぎゃくとう)という処方に、呉茱茰(ごしゅゆ)という薬草と、 生姜(しょうきょう)という薬草を加えるよ!という意味です。

当帰四逆湯は、四肢末端からすごく冷えて、手足がつめた~くなっている状態に良い漢方処方です。四逆とは、四肢の冷えのこと。

呉茱萸はミカン科の植物の果実で、収穫後1年以上たったものを使います。体を温める効果、胃の働きを良くする効果、利尿作用、痛みをやわらげる効果などがあります。

生姜は、おなじみのショウガの根茎を乾かしたもの。健胃の働きがあり、吐き気やしゃっくり・咳などに効果があります。食欲を増し、漢方薬を良い香りにして消化しやすくする働きもあります。

もともと手足冷え冷えさんに良い当帰四逆湯に、そんな助っ人が2種類も加わるわけですから、冷え症歴が長い人には嬉しい処方と言えます。

何かのかげんで下半身が冷えると、おなかが痛くなることを経験されたことはありませんか? 

足先が慢性的に冷たい人はお腹も冷えやすくなるから、お腹が痛くなりやすい。たとえお腹が痛くならなくても、冷えていると下痢をしたり、その冷えが長期にわたって続くと、腰が痛くなることもあるし、女性なら婦人科周辺も冷えて、生理痛や婦人科疾患を招くこともあります。

同様に、手先がいつも冷えていると、腕や肩や首の血行も悪くなり、肩こり・首こり・頭痛を招くでしょう。

冷えはいけませんね。

私が若かった頃、この仕事を始めて間もない頃は、この処方の独特の香りが苦手でした。

苦手というと優しい表現ですが、正直に言うと、「何これ、くさっ!?」というレベル。呉茱茰の香りがとても強いのです。

でも、今は何ともありません。

生薬にはそれぞれ特有の成分があり、それらが様々な効果を発揮してくれます。独特の香りは、生薬の個性です。

こんな香りの強い処方でも続けて飲んで下さる方に感謝するとともに、敬意を感じますし、この処方との相性が良いのでは?と思います。 生薬の良い成分が体の中にしみわたり、冷えた足や腰回り、腹部の奥深くをじんわり温めて、痛みをやわらげてくれているのだろう、良い仕事をしてくれているんだろう、と思います。

初めはこの香りが苦手だった私も、すぐに慣れて違和感がなくなったように、この方もきっと馴染んでおられるんだろうなあ、と想像するのです。

というわけで、愛すべき漢方薬たちとともに、本年もよろしくお願い申し上げます。

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