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2022.02.02 オミクロン株に漢方薬で対応できるか?

最近のオミクロン株による陽性者急増のニュースを受けて最近お問い合わせがありましたので、簡単に私なりの考え方をお知らせいたします。

インターネットでの緊急寄稿という事で、次の記事がありました。

オミクロン株に「葛根湯+小柴胡湯加桔梗石膏」が有用な可能性!:日経メディカル (nikkeibp.co.jp)

 

まちの開業医である松田先生がご自身の治療経験をもとに

発表されている記事です。

1月11~18日の期間(6日間)について集計。

77人にPCR検査を実施し、37人が陽性(陽性率48.0%)。

以下、SARS-CoV-2陽性だった37人のデータ。

使用した漢方薬

大青竜湯:3人
麻黄湯:2人
葛根湯:3人
柴葛解肌湯(葛根湯+小柴胡湯加桔梗石膏):29人

治療経過
投与後24時間以内に解熱、症状軽快した症例が37人中32人(86.5%)

 

松田先生の考察の中に

「デルタ株までの症例でも同様に柴葛解肌湯を使用していましたが、解熱・症状軽快まで3日程度は要していました。一方、オミクロン株流行以降では、1日で症状が軽快する例が大半でした。この現象は、COVID-19が感冒に移行していることを示唆するものであると私は考えています。」

「短期間かつ少数の自験例の報告であり、患者背景や診療環境が変わってもこれほどの有用性を実感できるかまでは分かりませんが、個人的にはオミクロン株の流行期において柴葛解肌湯は心強い武器になると確信しています。」とのコメントがありました。

 

当方ではお客様から

「コロナに効く漢方薬はありますか?」とのお問い合わせには

「コロナに効く漢方薬はありません。しかしコロナの症状に対して使用する漢方薬はいろいろとあります」とお答えしています。

漢方薬は「ナニナニ病だったらこの漢方薬」という事ではなく、

その方の症状や体質に合わせて使用する事が大原則です。

同じ風邪でも、「のどが痛い」風邪と、「ぞくそくと寒気がする」風邪、「お腹が痛くなって体調が悪くなる風邪」など症状は様々で、症状が違えばお勧めする漢方薬も違います。また、胃腸が丈夫か丈夫では無いかによってもお勧めする漢方薬は変わってきます。

漢方薬をご使用になる場合は漢方の使い方について相談できる方に相談してから服用する事をお勧めいたします。

 

最後に、上記の漢方薬は予防的には使用しませんのでお気を付けください。

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